平成29年度予算要望書

2016年(平成28年)10月26日

高崎市長 富岡賢治 様

                                 高崎市議会公明党

木暮 孝夫

逆瀬川義久

丸山  覚

新保 克佳

小野 聡子

             平成29年度 予算要望書

仲秋の候、貴職におかれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。日々、市政の諸課題にスピード感をもって積極的に取り組まれていることに対し敬意と感謝を申し上げます。

さて、北陸新幹線が金沢まで開業、上野東京ラインが開通し、ますます高崎が便利になるなか、過日は新しい高崎アリーナで国際合気道大会が盛大に開催され、街中が「まるで外国にいるみたい」と明るい話題になりました。

「高崎駅東西口のオーパ(イオンモール)や文化芸術センター、スマートIC周辺の産業団地・大物産センター」など人・物・情報が交流する基盤や若い人に魅力的な職場を整えるとともに、子育て支援・教育・福祉・健康・災害対策など、市民が安心して生活できる施策の充実が高崎の魅力と存在感を一段と高めます。

私たち市議会公明党としても日常の議員活動の中で多くの方々から広範な意見・要望を受けるなか、今回は「これだけはぜひ実現して欲しい」という項目を厳選し、平成29年度予算要望書を作成致しました。限られた財源ではありますが、市民生活の向上、福祉の充実のため、新年度予算に積極的に反映して頂きますよう、ここに要望致します。

◆生 活(8)

1.「中学生のピロリ菌検診を」

胃がんの主な原因はピロリ菌である。がん教育の具体的一策としての意義があり、市内専門医によれば、事業費は市内中学2年生数を3千人、一人当たり検診費用を千円と見積れば総額3百万円で可能ということです。胃がん撲滅のため、中学2年生時の健康診断で採血するので、その余血を使用してピロリ菌検診の実現を要望します。

2.「結婚新生活支援事業の創設を」

人口増・少子化対策の観点から、若いカップルの市内居住促進策として、結婚新生活支援事業の創設を要望します。(婚約期間から結婚1年目までの若者支援で新婚増を)

3.「交通路面標識劣化の総点検を」

道路路面の交通標識表示の劣化(止まれや横断歩道など県警公安関係のものも多い)が目立つので、交通安全の観点から総点検を要望します。

4.「ペット火葬に対する助成制度の新設を」

 富岡かぶら聖苑の動物用火葬施設を高崎市民の多くが利用している事実があり、低料金と親切な対応が評判のようですが、市民ニーズを高崎で叶えるために市内業者との料金差を市が応援して大切なペットは市内で火葬していただけるよう策を講じることを要望します。

5.「近居(同居)への支援策を」

 近居(同居)の促進は、子育て世帯への負担軽減、介護や医療などの社会保障の負担軽減のメリットだけでなく、子ども世帯の転入促進策ともなり高崎市も積極的な取り組みを要望します。

6.「高齢者や障がい者、中山間地域の方などの移動手段の確保と整備を」

 高齢者や障がい者と言ったいわゆる交通弱者に加え、高台の住宅地にお住まいの方など地理的条件から日常生活における移動が困難な方が潜在的に相当数いるものと考える。こうした方々の日常の足を確保する対策を要望します。

7.「若者の定住促進につながる奨学金制度の新設・拡充を」

 市・県外の専門学校・大学で学ぶ学生は、交通費や生活費が家計の負担となっている。卒業後に市内就職または市内定住した場合は、返済免除となる特典付きの独自の奨学金制度の新設を要望します。

8.「新たに整備するクリーンセンターに余熱を利用した温水プールや洗濯工場の整備を」

ゴミ焼却に伴い発生する廃熱を利用した高効率発電設備を設け、売電以外の余熱利用と

して、職員の作業着等を洗濯する洗濯工場や、温水プールを整備することを要望します。

◆子育て支援(4)

1.「ケルナー広場に建屋を」

 大好評のケルナー広場には、連日多くの親子連れが来場し、市・県外からも遊びスポットとなっている。乳児が休める部屋を求める声は多い。一層の利便性という点から、暑さをしのぎ、突然の雨にも対応でき、乳幼児が休める建屋の併設を要望します。

2.「ケルナー広場に幼児専用エリアを設け、幼児向け遊具の設置を」

 現状では、幼児と就学児が同時に同じ遊具で遊んでいるが、両者のスピードと力には開きがあり、接触などの危険も心配されることろである。両者が安心して遊べるために、幼児専用エリアを設け、幼児向け遊具の設置を要望します。

3.「学童クラブを補完する放課後子ども教室の設置を」

 年々、働くお母さんが増える傾向は顕著となり、近い将来、学童クラブだけでは対応しきれなくなることが予測される。学童クラブを補完するためにも、すべての児童を対象に放課後子ども教室の設置を要望します。

4.「たかさきキッズパークの常設を」

「たかさきキッズパーク」には、連日順番待ちをする行列ができ、多くの親子連れてにぎわった。開設を喜ぶ声とともに、常設を強く求める市民の声が多数よせられている。未来への投資として、良質な遊び場となる、キッズパークの常設を要望します。

◆教 育(6)

1.「小中学校の適正配置と地域コミュニティーの適正維持についての検討協議の推進を」

 学校の老朽化が一斉に訪れ始めています。適正配置を真剣に考えなくてはならない時期を迎えていると考えます。小学校は地域の象徴でもあり統廃合は慎重な判断が必要ですが、厳しき財政状況を考えると維持すること自体に大きな負担を要する小学校の適正配置へ向けた具体的な検討協議を要望します。

2.「高崎市立高崎特別支援学校の新設・増設を」

 近年の障がい児・者への理解の深化や特別支援教育の広がりにより、市立特別支援学校のニーズが高まっているが、市立特別支援学校の現場は教室が足りない状況にある。現校舎は老朽化が著しく、現有施設での努力、工夫も限界に近づいてきており教室の増設および新校舎の設置を要望します。

3.「中学校通級指導教室の増設を」

 通級指導教室のニーズが年々高まる中、現在、中学生は中央教室の1箇所となっている。中央教室は既に手狭となり、相談回数も抑えるほど厳しい現状である。また、遠方の生徒は物理的理由から通えない状況があり、新たな中学校通級指導教室の開設を要望します。

4.「学力アップ大作戦の質・量の拡充を」

 学習支援ボランティアの人材確保を支援することで、現行の学力アップ大作戦の質・量の拡充を要望します。

5.「専門職を配置したチーム学校の推進を」

 教員が児童生徒に向き合える実時間の確保をするため、また、不登校など家庭への支援が必要な状況に対応するため、部活専任の講師、スクールソーシャルワーカー、心理士、社会福祉士などの多様な専門職の人材の配置を要望します。

6.「こども図書館のソフト面の充実を」

 絵本のもたらす力は大きく、幼児期に沢山の絵本に触れることで、心が育ち人格形成にも大きな影響をあたえることから、図書室を持たない保育所、保育園、幼稚園、認定こども園への年間を通したセット貸出しサービスの実施を要望します。

◆高齢者支援(4)

1.「買い物タクシーチケット配布事業の拡充等で高齢者の足の確保を」

現行の買い物タクシーチケット配布事業では、近隣のスーパーまでの距離が遠い支所地域などではチケットの枚数が不足する。また診療所への立ち寄りも要望としてある。これらの点を改善し使い勝手を良くすることを要望します。

2.「介護支援ボランティア制度の新設を」

 群馬県は社会貢献を後押しする元気高齢者活躍支援策を開始し、特に高齢者のボランティア参加を促すため、介護ボランティアポイント制度を発展させた県内共通の群馬はばたけ通帳を導入しました。県とタイアップし、この制度をボランティア活動の支援策として積極的活用を要望します。

3.「医療・介護の連携強化策を」

 在宅医療と介護の連携で高崎市が医師会と連携する土台を作り、地域の安心センターがその関係性を維持・発展させていくことが重要です。あんしんセンターが「地域包括ケアシステムを考える会」のような座談会、意見交換会を開催し、医療と介護の敷居を徐々に低くしていく取り組みを要望します。

4.「高齢者肺炎球菌ワクチンのうっかり未接種者への対策を」

ワクチンの定期接種は一度逃すと次はなく「うっかり対策」が重要です。再通知を送ることが予防接種事故を助長する原因になるとは考えにくく、県内でもハガキによる再通知を行った自治体では駆け込み接種が大きく伸びています。未接種者への対策強化を要望します。

◆障がい者支援(2)

1.「障がい者雇用推進のため就労定着支援機能の強化を」

従来から障がい者の就労定着が課題として指摘されるなか、従業員50人以上の会社にまで障がい者の法定雇用率2%が義務付けられた。障がい者の雇用経験がない会社にまで裾野が広がった現状を踏まえ、市内企業への障がい者雇用推進のため、関係機関と連携しジョブコーチの活用を図るなどして就労定着支援機能の強化を要望します。

2.「県内初となる福祉型専攻科の開設を」

 現在、特別支援学校卒業後の進路は、就労か生活介護しか選択肢がない。コミュニケーション力を高め、社会性を身につけ、一般就労につながる訓練の場と評価される福祉型専攻科の開設を要望します。

◆災害対策(3)

1.「消防団 東部方面隊第一分団詰所の建て替えに着手を」

建築後46年が経過し老朽化が著しい、消防団 東部方面隊第一分団詰所の現在地での建て替えに着手をして頂くよう要望します。

2.「避難所登録制度の新設と防災士の養成を」

 地域の指定避難所より身近な民間施設、例えば町内公民館、店舗といった施設に避難できれば便利なのに、こんな声が地域にあります。地域の避難所を登録することは自助・共助の意識を促し、自主防災組織の設置にも寄与すると考えられます。その上で地域防災を担う防災士の養成を要望します。

3.「浸水想定区域、土砂災害危険区域を抱える地域に数百台規模の自動車が駐車できるフリースペース設置を」 

 熊本地震でも見られたように体の不自由な高齢者や乳幼児を抱える方、又はペットがいる家庭等々、このような場合は車で避難する方が多いことが想定されます。そして避難所で過ごすよりも車中泊を望む方が多いようです。車中は冷暖房が効き、プライベートな空間も保て、混乱している状況では避難所よりも快適で精神的に落ち着くことができます。またラジオやテレビから情報も得やすく、鍵もかけられ防犯上の観点からも安全です。こうしたことから災害想定区域にフリースペースの設置を要望します。

◆都市基盤整備(7)

1.「JR群馬八幡駅のホーム段差解消を」

公共交通拠点であるJR群馬八幡駅の電車とホームとの段差は現在30cm以上あり、高齢者等の利用者から段差を解消して欲しいとの切実な声が出ているので、早期のバリアフリー改修を要望します。

2.「雨水排水の総点検で災害の未然防止を」

気候変動により記録的大雨やゲリラ豪雨などが頻発するようになっているので、崖崩れなど危険箇所点検を行っているところであるが、特に、雨水排水の総点検で災害の未然防止の対策を要望します。

3.「アスファルト道路劣化の計画的改修増を」

インフラの適正維持のため、アスファルト舗装道路の長期間使用による劣化が目立っているので、予算増により計画的改修を図り安全対策を講じることを要望します。

4.「市有施設の維持修繕や更新等に積極的な予算配分を」

高度経済成長時代に整備された多くの市有施設の更新が集中しないよう、固定資産台帳の整備による見える化を進め、市有施設の総合的な管理計画を早急に作成し、維持修繕や更新等の積極的な取り組みをすすめることを要望します。

5.「箕郷地域に市営住宅の新設を」

 高崎市内において箕郷地域だけ市営住宅がなく、公営住宅に入居する場合は箕郷地域から離れるしかありません。低所得の住宅困窮者対策として借り上げ市営住宅を箕郷地域に整備することを要望します。

6.「都市計画道路・南八幡京ヶ島線の早期全線開通」

 本市は東西を結ぶ幹線道路の発展に比べ、これらの幹線をつなぐ縦貫道路が少ないという傾向にあります。こうしたことから倉賀野町や下佐野町などの通学路や住宅街が抜け道となり車両が集中するため住民から渋滞や危険な状態を解消するために南八幡京ヶ島線を全線開通してほしいとの強い要望があります。数年後には南部方面に寺尾木部線バイパスが開通予定で事態は更に深刻化することが予想されます。未開通区間残り1.1キロメートルとなった南八幡京ヶ島線の全線開通を要望します。

7.「東二条線 弓町から北の拡幅を」

 現在、通勤通学の時間帯は慢性的に渋滞になっている。オーパ高崎の完成時には、さらなる渋滞が予測される中で、沿線には東小学校もあり、児童の登下校の安全性を心配する声も多数寄せられている。東二条線の弓町から北の拡幅を要望します。

◆産業振興・都市集客(4)

1.「高崎アリーナでの全国大会レベルのイベント誘致にあたり補助金制度の検討を」

全国的にみていわゆるコンベンション施設のある自治体では、各種大会誘致に際し補助金制度を設けている。またスポーツ関連でも同様に各種大会やイベント誘致にあたり補助金制度を設けている自治体がある。高崎アリーナにおいても補助金制度の創設を検討することを要望します。

2.「上野三碑の世界の記憶登録後の活性化と良好な状態で未来へつなげる準備対策を」

 ユネスコ世界遺産は登録後に様々な規制が発生し、地元自治体の活性化事業等に制限が出ると聞きます。上野三碑の世界の記憶登録へ向け、現在、市は周辺整備を中心に進めていますが、登録後、そして未来に向けてという観点からの準備や対策を要望します。

3.「少年スポーツ大会開催でスポーツツーリズム振興を」

高崎市のスポーツ施設は充実しつつある。今後、少年世代のスポーツ大会を行っていけば、家族で参加してくれることが考えられるので、市外からの誘客効果もあり、この観点からのスポーツツーリズムの研究・推進を要望します。

4.「希少となった養蚕農家への支援」

富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録などから価値が高く認められた養蚕。しかし、本市の養蚕農家の実態は他の農家や他都市に比べて希少・高齢化・後継者不足が顕著であり、養蚕を継続することに喘いでいます。文化・歴史的にも守るべき価値のある養蚕農家への一層の支援強化を要望します。

以上、38項目について要望します。


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